私は、三十代の女性です。数年前に漫画「犬夜叉」にハマり、その影響で、少しずつ関連アニメを見るようになりました。

TVシリーズもありますが、今回ご紹介するのは映画版です。

それも、全四作あるうち、一番好きな三作目。それが「天下覇道の剣」です。

贔屓目もあるかもしれませんが、原作漫画が未読でも、TVアニメを見たことが無くても。

恐らくこの映画をイキナリ見ても、十分に楽しむことが出来ると思います。

なぜなら、親子兄弟の愛憎、男女の恋。戦いと冒険など、王道の魅力がたくさん詰まっているからです。

映画 犬夜叉「天下覇道の剣」とは?

前述した通り、アニメ「犬夜叉」の劇場版です。

三作目ですが、一話完結のオリジナルストーリーなので、いきなり今作を見ても問題ありません。

内容をざっくり説明すると、主人公の少年・犬夜叉と、異母兄の殺生丸が、亡き父に恨みを持つ相手と戦うお話です。

その芯にあるのは、兄弟それぞれが持つ、偉大な亡き父へのコンプレックス。

そして生前の父と兄弟が、それぞれ愛する人間の女性を救う為に、疾走する物語でもあります。

大妖怪でありながら人間の女性と恋をし、彼女と息子(犬夜叉)を救う為に命を落とした、父。

そんな父へ複雑な想いを抱きつつ、彼を奪った異母弟を憎む殺生丸。

父の顔を知らない寂しさと、人間の血を引く「半妖」へのコンプレックスを持つ犬夜叉。

愛憎入り混じる兄弟が、反発しつつも共通の敵へと立ち向かう、王道のストーリーです。

好きな部分

特に好きなのは、亡き父と妻の十六夜(いざよい)と、犬夜叉と恋人のかごめ・そして殺生丸と連れの少女りんが、対になっている点でしょうか。

人間を母に持つことがコンプレックスだったけれど、人間の女の子であるかごめと出会い、共に過ごす犬夜叉。強く明るい彼女や仲間の存在が、半妖として辛い思いをしてきた犬夜叉を変え、支えていきます。

微笑ましい殺生丸の姿

そして、純血の妖怪であることを誇りに思い、人間をくだらないものと見下してきた殺生丸。

彼も人間の少女りんと出逢い、少しずつ情を芽生えさせていきます。

プライドが高く、ひたすら強さを求めてきた殺生丸。

そんな彼が、りんの悲鳴を聞いた途端に全力疾走して駆けつける。

その姿がおかしいし、とても微笑ましいのです。

複雑な兄弟の熱いストーリー

また、殺生丸と犬夜叉の二人は、普通の仲良し兄弟ではありません。

父の形見の刀をめぐって何度も戦い、時に本気の殺し合いもしたほど。

そんな二人が反発しながらも、お互いのパートナーを助ける為に、渋々(一瞬だけ)共闘するという展開も、胸が熱くなります。

殺生丸好きの人にはおすすめ

まずはアニメ映画なので、そういったものに興味が無い方は、食指が動かないかもしれません。

あと原作未読、アニメ未見でも問題ない内容ですが、そのことに抵抗を覚える方もいるかも。

そして内容は、ほぼ犬夜叉・殺生丸の兄弟と、その周辺がメインです。

仲間の弥勒と珊瑚や、今回は出てこない、敵の奈落一行が好きな方には、興味が湧かないストーリーかもしれません。

TVアニメと作画が異なる

あとは、個人的には好きな絵柄なのですが、原作漫画やTVアニメの可愛い絵とは異なる、かなり濃い絵柄です。そこに違和感を感じ、拒否反応を示す方もいるかも……?

私個人としては、特に殺生丸が凛々しい美男に描かれているので、この絵柄もとても好きなのですが。

兄弟の父の死因も、原作とは異なりますが……そこは深く気にせず、楽しむことにしております。

兄弟の父である「犬の大将」が、沢山出てくる

他の魅力として、まずはなんと言っても兄弟の父である「犬の大将」が、沢山出てくること。

原作ではほとんど描かれていない彼を、人間姿、本性の化け犬姿共に、たっぷりと堪能できます。

ワイルドで優しくて、強くて、おまけに声は大塚明夫さん!!最高です。

ちなみに、同じくほとんど描かれていない、犬夜叉の母も少し出てきます。

性格がメソメソしすぎ?など、違和感を感じる部分もありますが、在りし日の姿を見られるのは嬉しいです。

母上に愛されて育ったから、辛いことがあっても、犬夜叉は根っこが素直に育ったんだな……と思える部分です。

女の子コンビの活躍も必見

そして、かごめとりんと言う、兄弟のパートナー同士(未来の義姉妹?)のコンビが見られること。

二人は年齢や生い立ちこそ違いますが、二人とも人間の女の子で、どこかタイプも似ています。

強くて明るくて、たくましい。二人そろって敵に攫われますが、大人しく殺されたりはしません。

力を合わせて脱出しようとする、女の子コンビの活躍も必見です。

兄弟仲が悪いくせに、好きな女の子のタイプは近いんだな……と、犬兄弟の血の繋がりを感じて、ニヤニヤします。

戦いシーンも迫力たっぷり

犬夜叉と殺生丸、相容れない兄弟同士の戦いの場面もありますし、亡き父を恨む「刹那猛丸」との闘いも、迫力タップリ。

呪いの剣「叢雲剣」(そううんが)との闘いでは、兄弟がそれぞれの「護るべきもの」に想いを馳せ、それが一つの答えになっています。

まっすぐな犬夜叉と、あくまで素直じゃない殺生丸の、反応の違いも見もの。

そして弥勒、珊瑚、七宝などのレギュラーメンバーはもちろん、邪見や刀々斉に冥加など、お馴染みのキャラクターも大活躍します。

殺生丸の部下・邪見も、ムードメーカー&お笑い担当として、大活躍。

まとめ

偉大な父を乗り越えることや、兄弟の愛憎、強敵との闘いなど。

そして何より、愛するパートナーを何としても守ろうとする、熱い想い。

王道の、手に汗握る物語だと思います。

犬夜叉と殺生丸の兄弟が、強敵との闘いや、数々の出会いを経て変わっていく。

そして映画の終盤に辿り着いたのが、兄弟それぞれが出した「答え」なのだと思います。

偉大な父を超え、それぞれの道を歩みだした兄弟。

映画の冒頭で、父が幼い殺生丸へと投げかけた問い。

その答えが、終盤でどう変わるのか。綺麗に繋がる、見事な幕です。