私はもともと地方の病院でオペ室看護師をしていました。毎日オペにつくなかで、ときどき病巣の転移がひどく、お腹を開けてオペを始めてもすぐお腹を閉じる、という現実がありました。

早期発見できていれば、オペをすれば治ったかもしれない、という方にたくさん会いました。

早期発見するには、どうすればいいのか、それは一般的には健康診断です。しかし、健康診断の項目は少な目で、発見できないこともしばしばあります。ではどうすればいいのか、そんなとき出会ったのが人間ドックを行っている職場でした。

これから、人間ドックについて紹介していこうと思います。

人間ドックと健康診断の違いとは

人間ドックについて、紹介していこうと思います。まず人間ドックと健康診断の違いは項目です。

健康診断は、血液検査や胸部レントゲンのような簡易的な検査に限られます。施設によっては胃カメラや大腸カメラの追加はできますが、脳や膵臓などの消化管のMRI検査や胸部、腹部等のCT検査、婦人科検査、体全体を見ることができるPFT-CT検査など、さらに専門的な検査を行うことは難しいことが多いです。

しかし、人間ドックではこれらの項目を追加することができ、加えて施設によっては各々の項目において専門医の読影に加え、放射線科医の読影も重ねて行ってくれる施設もあります。こうしたWチェックが、病気の発見率の上昇につながります。

人間ドックは、症状がないと受けられないような検査、専門的な検査を受けることができるのです。

人間ドックは寿命をのばすもっとも基本的で有意義な手段

人間ドックの魅力は、本来、症状があり医師の指示を経てようやく受けることができる検査を受けることができ、病気の発見につなげることができるということです。

一般的な健康診断では、主に肺、心臓、胃と十二指腸、大腸が見ることができる程度で、ほかの臓器を集中的にきちんと見ることは基本的に難しいです。

しかし、人間ドックであれば施設にもよりますが、医師と設備が整っていれば、健康診断ではあまり診ることができない、または診ることが難しい部位を観察することができます。これは病気の早期発見にとても有利になります。

また、人間ドックでは、さまざまな部位のガンで上昇する腫瘍マーカーや、ホルモン等の血液検査を行うことができます。腫瘍マーカーの値は、進行したガンでなければ上昇しないことが多いですが、進行ガンでも発見できないことも多いので、検査を受ける利点は十分にあります。

人間ドックは寿命をのばし、長生きする上でもっとも基本的で有意義な手段だと思います。

デメリットは保険が適用されないこと

人間ドックのデメリットは、保険が適用される症状があっての外来での受診とはちがい、全額自己負担だということです。胃カメラ、大腸カメラに加え、MRI検査やPET-CT検査を追加していくと数十万といった高額な金額になる場合があります。

また、検査の種類によっては、痛みなどの苦痛を伴う検査もあります。胸などのレントゲンやCT検査では健康を害するほどではないですが、被爆します。

また、胃カメラや大腸カメラで組織生検を行った場合は、出血や穿孔などのリスクもあります。ほかにも、それぞれの検査に感染などのリスクが伴います。

もちろん、高額な支払いや苦痛を伴う検査をしてもなにも見つからない、または見逃すという可能性もゼロではありません。

人間ドックを受ける病院を選ぶ基準

人間ドックを受けるとき、選ぶ病院はかなりの田舎でなければ、そこそこの選択肢があると思います。クリニックから医院、人間ドック専門の施設や総合病院など、人間ドックを行っている施設のベースはさまざまです。

では、どこがよいのか、どういう基準で選べばいいのか、非常に迷うところだと思います。

医療職といっても、かなりの専門職がいて、また、専門分野もさまざまなので意見は異なると思いますが、私の経験と周囲の意見を総合すると、まず、人間ドックを受ける施設のベースは、総合病院であることが断トツです。

これは、医師の専門分野に由来します。医療関係者ではない方には、知らないかたもいらっしゃるかもしれませんが、医師の専門分野は意外にかなり細かく分かれています。

たとえば、内科でいえば、風邪や肺炎といったイメージだと思いますが、これは医療業界では呼吸器内科に分類されます。この他に、糖尿病内科、血液内科、内分泌内科、腎臓内科、消化器内科に分けられ、消火器内科はさらに臓器ごとに分けられます。

また、同じ診療科の医師でも疾患の得意分野があるため、より専門的な医師の多い総合病院での人間ドックがおすすめというわけです。

おすすめの総合病院は創立年月日が新しい病院

では、総合病院同士ならどちらを選べばいいの、ということです、これはとても難しいですが、強いていうのであれば、創立年月日が新しい順です。

MRIの機械を始め、医療機器は年月を重ねるごとに進化しており、創立年月日が新しい病院の方が機械が新しい可能性が高いです。

しかし中古で購入する場合もあるため、判別はかなり難しいです。しかし、病院のホームページに、機械が最新であることをうたっていることもあるので、一度病院のホームページをのぞいてみるのもいいと思います。

まとめ

健康診断だけでは、病気の早期発見が難しい体の部位がいくつかあります。そのため、人間ドックを受けその不足し観察できないでいる臓器の検査を受け、健康診断だけでは診る事ができない部分を補うことが、大切です。

人間ドックはコストがかかり、リスクや苦痛を伴う検査もありますし、それを我慢しても見逃す可能性もあります。それでも、受けなければ病気は見つかりません。受ける価値は十分にあります。

自宅から行ける範囲の納得が行く総合病院でぜひ人間ドックを受けるべきだと思います。