私は、神奈川県在住の29歳の男性で、非営利団体に勤務しています。昨年結婚し、今は県内のアパートで妻と二人暮らしをしています。今回紹介する『ハエトリグモ』に出会うきっかけは、今年の一月に現在のアパートに引っ越したことでした。

私は、これまで気にも留めなかったある小さな生物について、その見た目のかわいらしさと良く働くさまからだんだん愛着がわいていき、今では妻ととても大切に観察しているという話をしていきたと思います。

ハエトリグモとは

今回私が紹介するものは、ハエトリグモという蜘蛛です。ハエトリグモは、日本全国に生息している巣を持たずに徘徊して獲物を捕らえる蜘蛛です。

種類も多く全世界に約5000種ものハエトリグモがいるそうです。アパートにいるハエトリグモは、「アダンソンハエトリ」という最もポピュラーなハエトリグモで、黒っぽい色をしています。

ハエトリグモは、好んで屋内を主な活動拠点とし、小さな虫やダニなどを食べています。体調は1ミリから5ミリほどでとても小さいですが、自分よりも大きな獲物をとびかかって捕えます。

このことから欧米ではジャンピングスパーダーと言われています。ハエトリグモというくらいですから、ハエが一番の好物らしく、江戸時代から「座敷鷹」と言われ庶民に親しまれていたそうです。

気持ち悪くない!見た目や仕草の可愛さが好き

ハエトリグモの魅力は、なんといってもその見た目のかわいらしさです。

我々にとって、可愛い顔で部屋を元気に動き回るハエトリグモは限りなくペットに近い存在ですが、節足動物嫌いの人には逆に気味が悪く見えるのかもしれません。

でも、正面から顔をよく見るとつぶらなおおきな瞳が四つ並んでいてとても可愛いです。

また、歩くたびに前足をぴょこぴょこ動かすしぐさやハエトリグモに顔を近づけると首をかしげてこちらに振り返るしぐさもたまりません。あまりちょっかいを出し過ぎると、ものすごい速さでジャンプして逃げます。

また、ちいさい手足を精一杯広げてこちらを威嚇してきたりもするのです。ハエトリグモとしては、一生懸命生きるために逃げたり、威嚇したりしているんでしょうが、私たち夫婦にとってそれらの一挙手一投足が魅力的でした。

他の種類の蜘蛛と違い、ハエトリグモは蜘蛛の巣を持たないので、一日中家の中を徘徊していて、良く見失うのですが、変な場所で再開するたびに癒されています。

ハエトリグモのかわいらしさは、最近動画サイトやまとめサイトで紹介されつつあるものの、まだそれほど注目されていないような気がします。

ハエトリグモの意外な習性

ハエトリグモは、常に餌を求めて徘徊する習性があるので、たまに家にいて目の前をいきなり横切ったりされると正直邪魔だなと思ってしまうことがあります。

また、夜でも活発に活動していて、寝室の布団にも寄ってくることもあるのですが、寝返りをうったせいで、シーツに潜んでいたハエトリグモを潰してしまったこともありました。

また、他の蜘蛛同様に気温が寒くなると全く姿を現さなくなり、部屋の片隅でじっとうずくまっています。

他にもハエトリグモは虫を食べる蜘蛛ですが、全ての虫を食べるわけではなく、意外と好き嫌いが激しいことが分かりました。

退治する必要はない!そっと見守ってあげて欲しい

ハエトリグモは、よく害虫と間違われ、退治されてしまう運命をたどることも多々ありますが、それは誤解です。

確かにハエトリグモは、先ほども書いたように、家の中に好き好んで住み着く蜘蛛です。

しかし、それはゴキブリやショウジョウバエのようにごみを漁るためではないのです。彼らは、我々がいつの時代も憎み退治しようと試みてきたゴキブリやハエを好んで食べる益虫なのです。

しかも、巣を作らないため、食べかすや巣そのもので部屋を汚してしまうこともありません。更に、一度食事をすると、それから数週間は活動していられるほど燃費がいいらしく、何日間も食事をしようとしません。

因みに、ハエトリグモは、ムカデやワラジムシなどの節足動物は食べず、ハエやゴキブリなどを好んで食べます。

夜間も活動しているようですが、基本的に光を頼りに動いているので漆黒の闇の中では活動できないようです。

ハエトリグモは、虫を主に食べる蜘蛛ですが、長期間虫にありつけないと、次第にお腹がほっそりしてきて、動作も鈍くなってきます。

そんな時、我々夫婦は、砂糖水を綿棒にしみこませハエトリグモに与えます。すると、喜んでやってきてゴクゴク砂糖水を飲みます。なんでも、飢餓状態の時にハエトリグモに砂糖水を与えると、寿命が延びるのだそうです。

ハエトリグモは蜘蛛の中でも特に臆病な性格なので、人を見ても噛みついたり攻撃してくることはありません。

人に不快な思いをさせることなく密かにやってきて、害虫を駆除し、お腹がいっぱいになったら出ていく。これぼど、カッコよくて人にとって都合の良い必殺仕事人はいないと思います。

皆さんも、部屋でハエトリグモを見かけても殺さずに、そっと見守ってあげてほしいと思います。

まとめ

害虫と勘違いされがちなハエトリグモですが、実は益虫で、ハエやゴキブリを食べてくれるいいやつなのです。

しかも、人を攻撃したり巣を作って家を汚すこともないので、理想的な益虫です。よくハエトリグモの動きや容姿を観察してみてください、意外と可愛い顔つきや動作に次第に癒され保護したい気持ちになってくるはずです。

しかし、通常の蜘蛛より小さく臆病なので、寝ているうちや歩いているうちに踏んで殺してしまわないように注意してください。