私が初めてアメフトを観戦したのは中学生のころ。懸賞でチケットが当たりライスボールという日本一決定戦を友達と観に行きました。

もちろんルールなどは知りません。激しいタックルの迫力と芸術的なパスキャッチにはルールなどとは無関係に興奮させられました。

アメリカのプロリーグ、NFLを30年見続けているアメフト歴なしの私がアメリカンフットボール(以下、アメフトとします)の魅力をご紹介させていただきます。少しでもアメフトの魅力が伝われば幸いです。

ルールがわからなくても楽しめる!

アメフト好きであることを人に話すと、ほとんどの人は「ルールがわからないから」と感心を持ってもらえません。

今ではルールがわかっているのでより深くアメフトを楽しむことができていますが、アメフトの醍醐味はやはりハードタックルやワンハンドキャッキのようなスーパープレイです。

ブルース・リーではありませんが「考えるな。感じろ」です。

簡単なルール説明

ルールを書くと長くなるのでキーワードだけ紹介します。

アメフトは完全分業制で守備と攻撃の選手は分かれています。

詳細は割愛しますがタッチダウン(TD)で7点、フィールドゴール(FG)で3点取ることができます。

タッチダウンを1回取るとフィールドゴール2回とっても追い付かないのがミソです。

守備と攻撃のフォーメーションと個々の選手の動きをまとめた戦術書は書面にすると百科事典くらいの厚さになるそうです。

選手のフィジカルがすごい

アメフトの魅力は様々ありますが、まず見て頂きたいのはフィジカルの強さです。

ヘルメットをかぶり防具を着けるユニフォームはわかりますよね。あれを着けなければいけない程のハードタックルを見ることができます。

最近は選手の安全を守るために危険なタックルに厳しい罰則がかけられるようになりましたが、以前はタックルを受けそのまま脳震盪で倒れてしまい選手生命が終わってしまうような事例もありました。

驚くほどの身体能力を見せる選手たち

彼らの身体能力は驚くほど高く、2~3人の巨漢選手を引きずって何ヤードも走る選手や、時速100キロで飛んでくるパスを片手で取る選手、など想像できないようなプレーを見せてくれる選手が各チームにいます。

戦術も非常に複雑で戦略性が高いこともアメフトの魅力です。

極端に言えば3歩前に走り5歩右に走り振り返るとパスされたボールが目の前に来ているというくらい正確に戦術が決まっています。

その戦術の裏をかいたり、布石を打って戦術を成功させたりするレベルはほかのスポーツのそれとは比べ物になりません。

日本ではアメフト好きは少ない!

最大の欠点はアメフトの魅力を一言では語れないことです。

また実際にスタジアムに行ってみるにしても試合を行っている場所は限られているので、生で迫力を味わう事も難しいです。テレビ放送も多くはありません。

ルールよりスーパープレイで魅力を知っていただきたいのですが、それでもルールがわかった方が確実に面白さは広がります。

残念ながらルールは複雑で細かく、馴染みのない言葉も出てくるので難しいかもしれません。そもそも英語を日本語に訳しているので用語自体が難しいかも知れません。

アメフトの試合はテルビでは3時間くらいに編集して放映されています。アメフトはざっくり10秒プレイして1分準備をするの連続で試合が進みます。

サッカーやラグビー等の流れが大切なスポーツが好きで野球やテニスのように1球づつ止まるようなスポーツが苦手な人はアメフトには向かないかも知れません。

最大のデメリットはアメフト好きな人が圧倒的に少ないことです。話し相手は頑張らないと見つけられません。

アメフトのプロリーグの運営も面白い

アメフトのプロリーグ、NFLはその運営もとても面白くなっています。

NFLはAFCとNFCの2つのカンファレンスに分かれており、それぞれ北、南、西、東の地区から構成されています。

1つの地区は4チームで構成されており、4×4の16チームずつが各カンファレンスにあります。計32チームです。

決勝戦(スーパーボウル)に進むまでの道のり

9月から始まるシーズンで各チーム16試合づつ試合をします。地区内のホームアンドアウェイ6試合のほかは他の地区との試合です。他地区との試合前年の成績によって当たる相手が決まり、弱かったチームは弱かったチームを中心に組まれていきます。

各カンファレンスで6チームがプレーオフに出場できます。各地区優勝チーム4チーム+2位以下で勝率上位2チームが出場条件です。

プレーオフを勝ち上がるとスーパーボウルへ

優勝チームの勝率で第1~第4シードが決まり上位シードチームのホームグラウンドで試合をします。第1、第2シードは1回戦免除。第3シード(地区優勝勝率3位)と第6シード(非優勝チーム勝率2位)、第4シード(地区優勝勝率4位)と第5シード(非優勝チーム勝率1位)が1回戦を行います。

つまり上位シードはより有利な状況で試合が行われます。

プレーオフの勝者同士で2月上旬に決勝戦(スーパーボウル)が行われ、シーズンが終わります。

選手の年俸制限により、チームの均衡が保たれる

ドラフトは完全ウェーバー制で最も弱かったチームから順に新人を指名することができます。

各チームの選手に年俸制限(サラリーキャップ)があり、優勝して選手の年俸が上がりすぎると主力選手を放出しなければいけなくなっています。そのため、フリーエージェントやトレード、戦力外通告は積極的に行われています。

これらの制度はチームの均衡を強く意識して作られており、実際スーパーボウルを連覇するチームはほとんどありません。

アメフトの魅力はフィジカルの強さと高い戦略性

アメフトの魅力はフィジカルの強さと高い戦略性です。私はアメフトがキング・オブ・スポーツだと思っています。

ルールがよくわからないというご意見はもっともだと思います。慣れるまで時間がかかると思います。

しかし、スーパープレイ、ハードタックルといったアメフトの魅力はルールとは無縁の美しさや迫力です。考える前にまずアメフトを感じていただければと思います。

アメフトのプロリーグ、NFLはリーグを盛り上げるための様々な工夫を行っています。2月に行われるスーパーボウルを是非一度見てみてください。